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『Piece shake Love』について2(配列と創作と構造) [Diary]

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『Piece shake Love』の話の続き。

「本書はアウトライナーの本ではありません」と書きました。でも、実はアウトライン・プロセッシングの実験という面があります。いや、そんなに大げさなことじゃないんですが。



ブログのセレクション本を作るにあたって決めたのは、「構造化しようとしない」ということです。

「構造」のことはいっさい考えず、「配列」として気持ちよくなるまでひたすらアウトラインを操作すること。

「構造化」というと大げさなら「分類」または「整理」と言いかえてもいいかもしれません。

たとえば、いちばん単純なのは公開時期による構造化です。これは2008年の記事、これは2009年の記事……という具合です。まあ、ブログ自体がもともとそういう構造をしてるので、これは構造化とも言えないわけですが。

同じ時間による構造化でも、書かれた(描かれた)時期による構造化もできます。これは学生時代の話、これは子どもの頃の話、これは現在の話……という具合。

内容による構造化もできます。これは理屈系、これは物語系、これは情緒系、これはエロ系みたいな。

で、人情として、うまく「構造化」できると気持ちよくなっちゃうのです。内容が「理解」できたような気がする。

でも、こうした作った構造に従って記事を並べてみても、面白くもなんともないし(←やったんじゃないか)。



で、いっさい構造化をしないことに決めました。

アウトライン・プロセッシングの5つの型で言えば、ソーティングだけを、ひたすら繰り返したことになります。

具体的には、テーマに合った記事を抽出し(最初の段階では84記事ありました)、それを気持ちいい順番に「配列」することだけを考えました。

最初は記事の配列をしていたのですが、通して読んでみるとまったくダメなので、途中から元の「記事」の枠を外すことにしました。

つまり、エピソードやフレーズを元の文脈から切り離して並べ替えてもいい。元記事の原型がなくなるくらい書き直したり切り落としたりしてもいい。

やっているうちに気づいたのは、これは実質的にはブログの記事を素材にした「創作」なのだということです。

もちろん、「実話」を書いてるつもりの記事だって、フレーズを選び、リズムを整えてる時点で厳密にいえば創作なわけですが。

それならばと、昔書いた黒歴史的創作の一部を組み込む。この段階で自分でも何の本なのかよくわからなくなったけど、気にせず続ける。

説明するな。
後から照れろ。



そんなことを延々と続けているうちに、やがて「これちょっといい感じかも、読んでて気持ちいいかも」という「配列」ができました。

とても不思議なことに、そこにはちゃんと「構造」がありました。「配列」だけを考え続けた結果、「構造」ができたわけです。

「構造化」しようとしたなら、決して生まれなかっただろう構造です。

後はいつもと同じようにトップダウン(構造の操作)とボトムアップ(個別のフレーズ)を行き来しながら加筆修正する、つまり〈シェイク〉するだけです。

結果として、細かいところはずいぶん変わりましたが、このときできた「構造」は、基本的には変わりませんでした。

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