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裕福な白人の農家のための総合誌 [Diary]

元町のH&H Tradingで、1950年代のアメリカの「Farm Journal」という雑誌が売られてるのを見つけて、あまりにも面白いので購入(1890円)。1953年9月号と書いてあるから、昭和28年。つまり朝鮮戦争の停戦直後、大統領はドワイド・アイゼンハワー(ケネディの一代前)の時代。

「農業を営む家族に欠かせない雑誌」というキャッチコピーの通り、ビジネスとしての農業についての記事、農家の婦人向け記事、そして高校生くらいの子供のための記事まで、本当に家族全員のための記事が載っている、文字通りの「農家のための総合誌」みたいなものです。

眺めていると、その時代のアメリカが、いかに圧倒的に豊かだったかがよくわかります。料理コーナーはカラーで「もっと特別な野菜料理のバリエーション」。家事関係の記事では「重曹を掃除や食器洗いに活かす」。

広告には冷蔵庫とか洗濯機とか乾燥機とかがやたらと多くて、今の日本でいうシステムキッチンみたいなものもある。日本でいえば、ほくが生まれた昭和40年代半ばでも、日本の一般家庭はとてもこの水準まではいってなかったと思う(というか、今でもいってないな)。

もう一方で気づくのは、雑誌の最初から最後まで、満載されている写真の中に、ただのひとりの黒人も写っていないこと。もちろん東洋人もヒスパニックも写っていない。まるでアメリカという国には、白人しか存在していないように見えます。

だからこの雑誌が対象としている「Farm Family=農家」というのは、つまり「大規模な農業を営む、裕福な白人の農家」のことなんですね。

公民権運動が本格的に始まるのは、この数年後のことです。だからこの雑誌を買った(おそらくは)白人の裕福な農家は、バスの白人専用席に座り、白人専用のレストランで食事をしていたのかもしれない。

Farm Journal表紙
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景品に洗濯機と乾燥機と自転車。
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レシピコーナー。スペシャルな野菜料理。
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