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トップダウンとボトムアップを「シェイク」する(2) [アウトライナー]

まずトップダウンからスタートしたと仮定しましょう。大項目、中項目、小項目の順で書き出し、順番を決め、中身を埋めていったとします。でも書いているうちにどうしても当初想定しなかったアイデアが浮かんできます。新しいアイデアは、最初のアウトラインには収まりません。

「そういうことがないようにあらかじめ考え抜いてアウトラインを作れ」というのが昔ながらのアウトライン作成の考え方ですが、それは無理というものです。そもそも予定外のアイデアが浮かぶというのは頭が活性化している証拠です。その中には価値のあるものが含まれているかもしれません。それを許容せず「予定通り」にこだわることは、せっかくの宝物を捨てるようなものです。

だから予定外の内容が出てくることをあらかじめ想定しておきます。具体的にはアウトラインの末尾に「未使用」という項目を作っておきます。新たに思いついたことで既存のアウトラインに納まらない内容は、いったん「未使用」の下に入れておきます。

作業が一段落したら「未使用」の中を整理します。

アウトラインの中の既存に項目の下に納まりそうな内容であれば、適切な場所に動かします。既存の項目に納まらず、なおかつ残しておきたい内容であれば、「未使用」の下に新しい項目を立て、類似の内容を全部その下に入れます。「未使用」の中でいくつかまとまりができてきたら、既存のアウトラインの中でどこに入れるべきか考えます。

お気づきのように、トップダウンで作業を始めたにもかかわらず、ここで行っているのはボトムアップの作業そのものです。

想定していなかった新しい項目が立ってしまった結果、新しい項目をうまく納めるためにはアウトライン全体の再構成が必要になるかもしれません。そこで新しい項目を前提にアウトラインを組み直します。その過程でまたいくつか新しい項目が立ちます。再構成が一段落したら、新しく立った項目の下に内容を追加します。ここはトップダウンです。

以上の作業を繰り返すことで、アウトラインは成長していきます。



実際には、アウトライナーに慣れてくれば、特に意識しなくても自然にトップダウンとボトムアップを行き来するようになります。その方が圧倒的に自然で効率的だからです 。

この「自然に」というところがポイントです。トップダウンとボトムアップを行き来するというのは、おそらく思考の自然な動きにかなっています。

実はトップダウンとボトムアップを行き来することの有効性は、紙の時代から知られていたことです 。しかしそれはカードやバインダーを使った大変煩雑な作業でした。規模が大きくなれば物理的に不可能でした。

ワープロやパソコンが普及してかなり楽にはなりましたが、それでも長大な文章を書きながら、カット&ペーストで編集し、本文と平行してアウトラインを書き換えていく作業は、大変な時間と労力と根気を必要とします。

しかし、アウトライナーを使っていればほとんど意識せず実行できます。アウトライナーの基本機能(アウトライン表示、アウトラインの折りたたみ、アウトラインの入れ替え)が、作業を劇的に省力化してくれるからです。意識せず自然にできることに意味があるのです。「シェイク」はアウトライナーによって誰にでも実行できる実用的なテクニックになったのです。

※「アウトライン・プロセッシング入門(仮題)」より
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